すべてはここから始まった…2021『ロシアの唄と舞曲と悲歌』神奈川芸術プレスの記事をあえて今読み返す
今回の2022リサイタルは、コロナ禍にともなう日本政府の外国人一斉入国禁止措置によって中止となった、2021年1月に予定されていた
スティーヴン・イッサーリス室内楽プロジェクト『ロシアの唄と舞曲と悲歌』のテーマを継承しています。
残念ながらコロナ禍を経て、ヴァイオリニストとの協演を伴い、ビアノ三重奏などを含んだ2公演は実現が難しくなってしまいましたが、今回のリサイタルではその時予定されていたショスタコーヴィチとラフマニノフのチェロ・ソナタと祖父ユリウスの曲に、プロコフィエフのチェロ・ソナタを加え、1公演に凝縮した形で演奏が実現されることになりました。
ロシアというテーマによせる想い、ショスタコーヴィチやラフマニノフのこと、祖父ユリウスのことなどについて、2020年のインタビューで、当財団広報誌「神奈川芸術プレス」巻頭インタビューにイッサーリスが詳しく語った内容がアーカイブページでお読みになれます。この機会に、プログラムのテーマをおさらいする意味で、お読みになってみてはいかがでしょうか。(記事で触れられている曲は今回の2022年リサイタルと違うものもありますのでご注意ください)。
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神奈川県立音楽堂は、1954年に日本初の本格的な公立音楽ホールとして開館し、2024年に11月4日に開館70周年を迎えます。モダニズム建築の巨匠、前川國男の傑作といわれる建物と、「木のホール」の美しい音響とともに愛されてきました。開館当初の「特別演奏会」から2000年代にスタートした「ヴィルトゥオーゾ・シリーズ」まで、さまざまなコンサートシリーズに世界的名手たちが名演奏を残し、2021年には神奈川県指定重要文化財(建造物)に指定されました。時を追うごとに「リビング・ヘリテージ(生きた遺産)」として、その存在感はますます増しています。「音楽堂ヘリテージ・コンサート」はその脈々たる流れをくみ、名手たちによる音楽の真髄をお届けします。未来へ継承すべき人類の至宝(ヘリテージ)といえる名演奏の輝きをお楽しみください。