バッハ「無伴奏」2公演、無事終了しました!!
ファビオ・ビオンディ バッハ「無伴奏」全曲
2/17 第1部+第2部 終了しました!
第1部では予定していた休憩がなくなってしまうというハプニングもありましたが、多くのお客様の熱い拍手とブラボーのお声をいただき、長い「バッハとビオンディの1日」を終えることができました。
各公演後のサイン会では長い列ができ、たくさんのお客様がひとりひとりビオンディ氏とあたたかい交流をされていました。
終演後、ビオンディ氏は改めて、J.S.バッハ「無伴奏ソナタとパルティータ」一挙演奏という取り組みに真剣に参加し、支えてくださったお客様の知性と素晴らしさへの感動を口にしていました。
第2部のアンコール最後の曲では「このホールに捧げる。輝かしい未来があるように」とのコメントがありました。
お客様も含めてこの日集ってくださったすべての人へのメッセージだと思います。
ご来場くださったすべての皆様に心より感謝申し上げます。
【アンコール】
J.S.バッハ:無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ より
≪第1部≫
ソナタ 第3番 ハ長調 BWV1005 3. ラルゴ
ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 4. プレスト
≪第2部≫
ソナタ 第2番 イ短調 BWV1003 3. アンダンテ
ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 1. アダージョ
ソナタ 第1番 ト短調 BWV1001 4. プレスト
(写真:松本和幸)
4枚目は、何度もカーテンコールに応え、最後には客席照明がついてからも残られるお客様のスタンディングオベーションやブラボーの声への感謝を捧げるビオンディ氏。
<おまけ:終演後のマエストロ・ビオンディ語録より>
…リピートと装飾については、今回のツアーでは毎回変えていました。
だから演奏時間はCDとは違っていたと思います。
大阪・いずみホールとも違っていたはずです。
お客様が入った生演奏で、全てのリピートを弾くのは現実的とはいえません。
装飾についても、アンコールで弾いた曲の装飾が、本編と違うことに、お客様は気づかれたと思います。
そうです。私は即興演奏しているのです。
バッハの装飾には、フレンチスタイル、イタリアンスタイル、そしてジャーマンスタイル等色々なものがある。
それらを組み合わせて弾いているのです。
即興的にどのスタイルをどこで採用するかの判断をできる様になるのはとても大変です。
それにはとてもとても長い練習しかありません。
そして何より大事なのは、どこまで許されるのか、という「限界」の感覚です。
どんなに即興的でも、音楽はあくまでバッハの音楽を逸脱してはいけないのです。
一期一会の、バッハ「無伴奏」に、 ご来場ありがとうございました!
神奈川県立音楽堂は、1954年に日本初の本格的な公立音楽ホールとして開館し、2024年に11月4日に開館70周年を迎えます。モダニズム建築の巨匠、前川國男の傑作といわれる建物と、「木のホール」の美しい音響とともに愛されてきました。開館当初の「特別演奏会」から2000年代にスタートした「ヴィルトゥオーゾ・シリーズ」まで、さまざまなコンサートシリーズに世界的名手たちが名演奏を残し、2021年には神奈川県指定重要文化財(建造物)に指定されました。時を追うごとに「リビング・ヘリテージ(生きた遺産)」として、その存在感はますます増しています。「音楽堂ヘリテージ・コンサート」はその脈々たる流れをくみ、名手たちによる音楽の真髄をお届けします。未来へ継承すべき人類の至宝(ヘリテージ)といえる名演奏の輝きをお楽しみください。